アフリカ大陸の北西沿岸に近い大西洋上に浮かぶカナリア諸島は、温暖な気候から「常春の楽園」と呼ばれ、リスボンの南西約1,000Kmに浮かぶマデイラ島とともに周囲を青い海囲まれたリゾート地として栄えてきました。島々の多くが火山島であるため、奇岩や変わった地形をしています。イベリア半島の北西部のビーゴからは、世界的なキリスト教の巡礼地サンチャゴ・デ・コンポステーラを訪れることができ、大航海時代の幕開けを担う、ポルトガルへと続きます。さらに、ジブラルタル海峡を渡るとアフリカ大陸、イスラム文化の国々となります。カナリア諸島やマデイラ島へのクルーズは、秋~春にかけてがベストシーズンです。
ビーゴは、ポルトガルから国境を越えてすぐのスペインガルシア地方にある大西洋に面したスペイン有数の漁港であり、スペイン最大の港町です。岬と入り江が複雑に入り組んだリアス式海岸が続き、風光明媚な景色を楽しむことができます。狭い通りが続く旧市街地は、古い建築物が並んでおり、ビーゴらしい雰囲気を感じながらの観光を楽しめます。また、ビーゴからは、エルサレム、バチカンと並び、世界三大巡礼地として知られるサンチャゴ・デ・コンポステーラへの寄港地観光が有名です。
ポルトガルの首都。大西洋へ流れ込むテージョ川の河口に位置しています。迷路のような路地とケーブルカーが印象的な旧市街や世界遺産ジェロニモス修道院やベレンの塔、発見のモニュメントなど大航海時代を偲ばせる建造物など見どころが豊富です。また近郊には王宮が世界遺産として登録されているシントラ、ユーラシア大陸最西端のロカ岬などがあります。
リスボンに次ぐポルトガル第2の都市。大西洋に流れ込むドウロ川沿いの丘陵地帯に位置する古都で、聖グレゴリウス聖堂やポルト大聖堂、ボルサ宮などを含む旧市街(歴史地区)は、世界遺産にも登録されています。特産品のポートワインの工場見学や、ドウロ川クルーズもおすすめです。また、ヨーロッパで最も装飾が美しい駅とされる サン・ベント駅 の壁には美しい色のタイル( アズレージョ)を使い、ポルトガルの重大な歴史的出来事が再現されています。
カサブランカはモロッコ最大の都市で、商業・金融の中心地です。映画「カサブランカ」の舞台としても知られています。「カサブランカ」とは、スペイン語で「白い家」を意味します。12世紀には貿易港として栄え、15世紀ポルトガル人によって町の再建が行われ、今は近代的な街となっています。200mの高さのミナレット(尖塔)を持つ世界で3番目に大きいハッサン2世モスクは、街のランドマークでもあり、観光ができるモスクです。
テネリフェ島は大西洋上に浮かぶカナリア諸島の最大の島です。中心地サンタ・クルス・デ・テネリフェは丘の上にひらけた町で、海岸から緑の多い山の上の方まで白い家々が階段状にびっしりと立ち並ぶ景色は見事です。また、島にはスペインの最高峰、テイデ山(3,718m)があり、テイデ国立公園となっています。テイデ山は現在休火山ですが、公園内には、溶岩による奇岩があちこちに見られます。標高2,200mにはパラドールがあります。
「大西洋の真珠」ともよばれるフンシャルは、リスボンの南西980kmの大西洋に浮かぶ、マデイラ諸島の中心都市。離島ながらポルトガルで6番目に大きな街で、観光やリゾートだけでなく大西洋の重要な寄港地としても栄えてきました。フンシャルという名前は、植物のフンショ(英語名はフェンネル)に由来します。街は、15世紀のポルトガル時代の建物が並び、マデイラワインが有名です。また、ロープウェイでモンテと呼ばれる山頂まで登り、その後、男性2人がコントロールする「トボガン」と呼ばれる木製のそりで全長2㎞の坂道を一気に駆け下りるというアトラクションも人気です。