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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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毎日キャビンに届く船内新聞の活用法

2021.09.29
おすすめクルーズ情報

クルーズ客船では毎日さまざまなイベントやアクティビティ・ショーなどが繰り広げられています。海ばかりで飽きるなんてのは昔のお話です。飽きるどころか時間がもっとあったらなあ~、と感じることでしょう。

そんな船内でいつどこで何が行われるのか、寄港地に着いたらどうやって下船するのか、そんな情報が船内新聞として毎日届けられます。

ほとんどの客船ではA3サイズで見開きの4面が多いと思います。皆さんが夕食を取っている間に配られますので、食事が終わったところでさあ明日はどうするか作戦を練るにはちょうどいい頃合いですね。

この船内新聞をどう活用するかによってクルーズ中の楽しみが左右されると言っても過言ではありません。具体的にどんな情報が入っているか、順番に説明していきましょう。

船内新聞をじっくりと読んで作戦開始、うまく活用すればクルーズの楽しみが倍増ですよ!

お天気・運行情報・ドレスコードなど

最初の表紙にはその日の全般的な案内があります。キャプテンやオフィサーのコメントなどが載ることもあります。

そして当日のお天気と航海の運航情報があります。日の出・日の入りの時間も大切な情報です。天気が良ければ洋上でしか取れない貴重なシャッターチャンスも見逃せませんね。

現在はどのあたりを航海しているのか、これからどこへ向かっているのか、といった情報も毎日記載されます。海上の様子、例えば波の高さや風力などを乗せる船もあります。

これを見ると今日は船の揺れ具合も何となく想像できて、どんなイベントに参加するかの検討材料にもなります。

皆さんの最大の関心事のひとつ、ドレスコードは毎日変わりますのでその案内も欠かせません。

船内スケジュール/イベント・アクティビティ・ショーなど

通常は中面の2・3面にその日のスケジュールが記載されます。終日航海日と寄港地で下船する日では掲載内容が異なります。

終日航海日は早朝から深夜までのスケジュールが時間を追って発表され、時間・場所・コメントが入ります。もうびっしりと組まれていて選択に迷う時が多いですね。

でも自分の趣味と都合に合わせて自由に選べるところがクルーズの良いところです。

ひとりで孤独を楽しむ、なんて機会は日常ではあまり体験できませんし、逆にいろいろな国籍の人たちといっしょにゲームに参加する機会も船上でなければ体験できません。お好きな過ごし方を考えてみてください。

その日のメインショーやイベントの詳細が別途解説される欄もあります。

さらにショッピングやレストラン・スパなどのその日だけのサプライズ情報が別紙で発行されます。10ドルセールといってカバンや帽子・時計・雑貨類すべてが10ドルという楽しいセールもあります。

意外に掘り出し物があるので見ているだけでも楽しいんですが、でもなぜかついつい買ってしまうんですよね。

バー・ラウンジ・レストラン

以前お話ししたように、船内ではほぼ24時間お食事がとれます。それもほとんどが無料です。

ですから朝起きてから寝るまでの間にいったい何回食べるのだろうと考えると空恐ろしくなります。さらに一杯飲む時間と場所には事欠きませんからね。

お食事に関していえばメインダイニングとビュッフェが基本ですが、バー・ラウンジでも軽食がとれます。そのオープン時間が日々変わりますので船内新聞で確認します。

バー・ラウンジでは“Today’s 〇〇〇”と銘打ったその日のサプライズ・ドリンクもありますので楽しみです。

他に有料ですがテーマ・レストランも多く、フレンチ・イタリアン・地中海・和食・中華など一度は楽しんでみてください。

プリンセスクルーズやキュナードでは、ランチに英国風パブランチを提供する日もあってそんな日はレストランは大盛況です。

ビール片手にパブランチ、まるでロンドンのパブ体験ができます。キュナードの船では実際に英国パブが毎日オープンしていますから本物ですよ。

ショップなど他の船内施設情報

クルーズ中の楽しみのひとつにショッピングがあります。外国船の船内は免税エリアになりますから、海外のブランド品も免税でお買い物ができます。

またそのお店だけのセールも毎日どこかのショップで開催され、その情報も船内新聞でわかります。

どの船にもジムとフィットネス施設があり、その関連のイベントも多いですね。

日本船でも小ぶりですが、しっかりフィットネス施設があります。飽食?の毎日が続きますからエネルギーを発散しないと下船時にはとんでもないことになりかねません。

女性のみなさんにはスパやビューティサロンがお待ちしています。スパではその日の特別マッサージコースも設定され、意外にお安いんですよ。

アジア式・欧米式、60分・90分コースといろいろですが、その日のスペシャルコースでは100ドルを切る料金です。日本国内と比べてもお安いのでは?

読書好きな方には図書室がオープンします。蔵書はそれほど充実しているとはいいがたいのですが、静かに読書するにはいいですね。ぜひ愛読書をお持ちください。

外国船では必ずカジノがオープンします。日本船ではいわゆるゲームとして楽しめますが、お金ではなくポイントで船のグッズなどを景品としてもらいます。

飛鳥Ⅱでは、チェックイン後お部屋に入るとゲーム券が置いてありますので、これで楽しみます。

ところが外国船では全く海外で行うカジノと一緒です。モナコ・ラスベガス・マカオ、といった世界のカジノと同じ勝負ができます。

日本国内に停泊中はクローズしていますが、日本の海域を出てしまうとオープンします。

日本人はまだカジノに慣れていませんからまだまだじっと見ている人も多いのですが、初心者向けにカジノ教室も開かれますからハマらない程度にトライしてみるのもいかがでしょうか。ただしすべて現金勝負ですからご注意を!

その他プールサイドや映画上映などの情報もお忘れなく。プールサイドでは“世界一の出っ腹コンテスト”とか、“イケメンコンテスト“と銘打った楽しいイベントが目白押しです。

寄港地とエクスカーション情報

クルーズの楽しさは船内だけではありません。やはり寄港地での観光が大きな楽しみです。

クルーズが始まるとエクスカーションデスクがオープンします。出発前に申し込みしていない人はここで相談・申し込みができます。

人気のコースは満席になることもありますから、どうしてもこのツアーに参加したいというコースがある時は、できれば出発前に予約しておいた方がベターですね。

夜寝ている間に移動して、翌朝目が覚めるとそこは夢の別世界が待っています。入港すると入港手続きに30分ほどかかりますが、気の早い人は下船口に並んで待ちます。

当日の乗下船のスケジュールも船内新聞で必ず確認しましょう。海象条件などによって出発前の日程が変更されることも頻繁にあります。あせらずにゆっくり下船しましょう。

個人で参加している場合は自分の予定に合わせて決められますが、エクスカーションに申し込みしている場合は、船内新聞に集合時間と場所の案内が必ず掲載されます。

ツアーチケットにも記載されますが、最終的には船内新聞が一番最新情報になりますから注意してください。

日本の旅行会社のツアーに申し込まれる場合は、添乗員から前日に案内が行われますのでその指示に添って集合します。

場所によっては埠頭に接岸できず、沖合に停泊してテンダーボートを利用して上陸する寄港地も結構ありますね。

その場合は集合場所は下船口ではなく、シアターやラウンジなどを利用する場合が多いのですが、いずれにしても船内新聞で確認しましょう。

終日航海日と寄港地入港日

終日航海日と入港日では情報の内容が大きく異なります。

終日航海日はそれこそ終日イベント・ショー情報満載ですが、入港日は乗下船とエクスカーション情報が増えます。

ツアーに申し込みしないで自由に過ごす方へも、現地でのショッピングやレストラン情報も掲載されます。紙面で足りない方はコンシェルジェ・デスクでも相談できます。

もちろん船内でゆっくり過ごす方もいますので、停泊中のイベントやレストラン情報なども万全ですから安心です。

下船情報

クルーズが終盤に入ると下船手続きのインフォメーションが入ってきます。

船内精算のやり方、ポーターに運んでもらう大きな荷物の出し方、下船タグなど初めての方は少し緊張するかもしれません。添乗員がいる場合は添乗員の指示で万全です。

船内精算については、できれば下船前日の夜にレセプション周辺にある機械で明細を確認して、何か問題があればその場で精算することをおすすめします。

下船当日の朝はレセプションが混雑します。下船時間が早い方は注意が必要です。

いったん精算した後に買い物や飲物を取った方はあらためて精算が必要です。

うっかり残ったままにしていると、下船のゲートで必ずストップがかかってあらためてレセプションで並ばなくてはいけなくなります。

ツアーの場合、他の参加者を待たせる結果になって迷惑をかけてしまいます。当日の早朝に精算の明細書が届きます。必ずこの明細書の内容を見て残金がないかどうかチェックしましょう。

船内新聞は、ある意味クルーズ中のバイブルです。皆さんの行動のすべてはこの新聞の情報によって決まります。

たとえ添乗員がいるツアーであっても、添乗員は船内新聞の情報に基づいて案内します。

つまりこの船内新聞をどう把握して利用できるかで楽しみ方が変わります。新聞なんてと思わずに、常時携帯して楽しみましょう。

添乗員は皆さんとの夕食後に、持参したパソコンで日本語船内新聞というのを独自に発行します。

私の場合、すべての内容ではありませんが必要最低限の内容は入れるようにします。日本人コーディネーターがいて日本語新聞があってもツアーだけのご案内もありますので2ページ、英語新聞だけの場合は4ページが基本です。

夕方まで詳細が発表されませんからどうしも翻訳作業が夜になって、お部屋に届けるのは深夜になります。

朝起きたら日本語船内新聞も必ずご覧ください。眠気まなこで作業しますので、時としてワープロの打ち間違いや変換間違いがあって指摘されることもしばしばです。どうぞお許しを!

執筆者 | 小林進
クルーズ
マスター
1973年物流系の大手旅行社に入社、海外パッケージの販売促進を担当。5年後に団体営業の部署に移動、企業研修視察や国際交流基金・歌舞伎の海外公演など日本の伝統文化団体の海外交流ツアーなどを主に営業を行う。1985年からは、「友情の船」と題した小中学生のグアム・サイパンへのクルーズ研修企画をフジテレビおよびその系列の数局と10数年に渡り実施。またシニアの洋上研修なども実施しながら外国客船を利用した一般海外クルーズの企画販売にも取り組む。2001年にクルーズ専門旅行社に移り本格的に海外クルーズの企画販売を15年以上専任担当、2016年からクルーズバケーションで現在に至る。以前より若い世代のクルーズ体験や研修に注目し、大学や専門学校の研修クルーズに力を注いでいる。海外添乗・出張は200回以上、クルーズ添乗は国内外で約150回以上、世界中の客船やリバークルーズ船に乗船し訪れた寄港地は200都市以上におよぶ。(2008年日本外航客船協会クルーズマスター認定/認定番号0026)
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