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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記

入港日の過ごし方

2022.05.04
クルーズエッセイ

クルーズには二つの大きな特徴があるといわれています。第一は洋上の日々を楽しめること。第二は魅力的な寄港地で上陸観光できることです。入港したら、みなさんは寄港地でどんな過ごし方をされているでしょうか。

今回は代表的な4つのパターンをご紹介します。

オプショナルツアーに参加する

ツアー参加者が多い寄港地と個人で散策を楽しむ人が多い港と、コースによって異なります。どんな場合に、皆さんはツアーに参加するのでしょうか。それは以下のような場合が考えられますね。。

・ガイド付きでしっかり観光をしたい時
例)バルセロナ市内観光:歴史や美術が豊富

・高級船で、無料ウォーキングツアーがある場合

・観光名所が分散していて個人観光が割高な時
例)英国リバプールのビートルズ・ツアーなど

・車窓からのラクラク観光がしたい時
(歩くのが苦手、又は歩行の難しい方やそのご家族向き)

客船のツアーは内容や出発・帰船時間などがよく考慮されていて時間もコストも節約できるようになっています。写真のようにコロナ対策として人数制限や手指消毒なども励行中のはず。また同じツアーに参加した人との交流も楽しいものです。

昨夏リバプール港のツアー出発時
昨夏リバプール港のツアー出発時 写真:吉田あやこ

コロナ感染予防のため、欧州では本船主催ツアーでのみ上陸が可能だった時期があります。世界各地の状況によりますが、今後もこのルールを励行する船社や海域があるかもしれません。

個人で自由に散策する

以下のような場合はツアーが不要になるでしょう。

  • この港に何度か来ている
  • 地元で会いたい人がいる
  • ツアー代金を節約したい
  • 博物館などをゆっくり観光したい

 

わりと多いのが「ツアーでは自由時間が少ない」というご意見です。「ここで15分後に集合です」

と言われても、30分必要な人もいるでしょうから。

このような方はガイドブックを持参して自由に観光すればよいですね。ツアーでも、個人観光でも自由に選べるのがクルーズの良いところです。

オプショナルツアー&自由散策

両方をチョイスするという楽しみもあります。

  • 午前中:半日観光のツアーに参加
  • ランチ:帰船後、船内にて
  • 午後:市内へ出かけショッピングなど

 

実は多くの方が、このパターンを好まれています。

半日観光は午前中に人気があるので売り切れていたら、逆にすることも可能。午前中に市内へ、午後にツアー参加とするわけです。午後に出発するツアーは岸壁で集合となることが多く、チケットや船内新聞などに情報が記載されます。

ジュノーの街
ジュノー市内(自由散策する他船の欧米人も) 写真:吉田あやこ

岸壁から市内までシャトルバスが出ている場合はガイドさんやツアースタッフなどが乗車場所をおしえてくれるでしょう。また沖に停泊する場合には、テンダーボートを利用して上陸となりますが、通常は情報を提供するスタッフが待機しています。

この組み合わせが唯一困難なのは終日観光のときです。バスの移動時間もありますが、ランチ後などツアー中に自由な時間が多めに含まれていることもありますので確認しましょう。

上陸せず船内を楽しむ

最後は「お留守番」という船内の過ごし方です。クルーズの航程によりますが、以下のような場合が考えられそうです。

  • 上陸に興味がない港(過去に何度も来た)
  • 体調がすぐれない時
  • 船内でしたい事がある時

 

世界一周クルーズなどは、長さが3か月にもなり30か所以上にも寄港しますから時には「お休み」も必要になるでしょう。一週間の地中海クルーズで寄港地が4か所もある場合もありますね。こんな時は船内でゆっくり過ごす日も変化があって良いもの。

ジュノー(アラスカ)に入港中のにっぽん丸
ジュノー(アラスカ)に入港中のにっぽん丸 写真:吉田あやこ

前日の疲れが残っていたり、子供が熱を出したりして今日の上陸はパスしたい、という事があるかもしれません。クルーズは客室という「自宅」が確保されていますから、旅行の途中でも休めます。

体調を崩したおばあちゃんだけ「お留守番」してもらい、ご夫婦と娘さんは予定通りに観光ツアーへ、ということも可能です。ホテルと違って船内の食事は料金に含まれていますから、おばあちゃんも安心して「おひとり様ランチ」ができます。

寄港地に到着後、ほとんどの乗客やクルーは上陸するので船内はとても静かになります。しかし船内サービスが停止するわけではありません。空いている船内でサービスを満喫する方もいらっしゃいます。

  • スパなどの寄港日割引を利用
  • 船内施設の写真撮影(新造船などの場合)
  • サウナ、プール、デッキ歩き等を楽しむ
  • 洗濯やフロントで事務処理(行列なし)
  • レストランでゆっくりランチ

 

寄港地では上陸したいと誰もが考えます。しかし一度チャンスがあったら静かな船内もぜひ味わってみて下さい。今まで見えなかった知らなかった世界に出あうかもしれません。

クルーとゆっくり話したり、ライブラリーの本や雑誌をチェックしたり、映画やゲームを楽しんだり。船内時間を今までと違うスタイルで過ごしてみましょう。これもクルーズの一部ですから。

執筆者 | 吉田あやこ
クイーン・エリザベス2と初代飛鳥元クルー、現職はクルーズアンバサダー。
クルーズバケーション社のコーディネーターを経て現職。英国在住30年。
クルーズガイド取材アシスタントなどを含め、世界の客船約100隻に35年の乗船経験あり。
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