世界各地には毎年恒例になっているイベントがあるものです。お祭りやフェスティバル、スポーツ大会など、季節によって観光客が大勢押し寄せます。
このようなイベントへ客船で行ったらどうでしょう。寄港地ツアーでラクにたっぷり楽しめる方法です。
チューリップの祭典:キューケンホフ公園
写真のようにチューリップが見事に咲いているカレンダーなどを見た事はありませんか。オランダのキューケンホフ公園は世界最大のフラワーパークとして知られています。チューリップの旬は毎年3月中旬~5月中旬のため同公園がオープンするのは毎年たった2か月のみ。季節限定であることも人気の秘密です。
今年は3月24日にオープンし、3月30日には早速クイーン・エリザベス号が「お花見」クルーズに出発しています。英国サザンプトン発で4泊5日、アムステルダムで一泊というゆったりな航程です。
同公園はアムステルダムのクルーズターミナルから遠いため自力ですとバスや電車利用となります。船社ツアーでしたら、乗り遅れたりすることもなく安心ですし、途中のランチでオランダ料理も楽しめます。この時期は、春の欧州名物になっている白いアスパラガスにお目にかかることも。
過去2年間はコロナ禍で閉園でしたが、今年から再開しました。たくさんの人出が予想されますが、東京ドーム7個分ともいわれる広大な公園ですので、混み合う場所はありません。チーズなどのお土産屋さんやソフトクリーム店などもお奨めです。今年は5月15日が閉園予定日ですがそれまで多くの客船、リバークルーズ船の乗客が訪れることでしょう。
夏の風物詩:ねぶた、ミリタリータトゥー
日本人なら一度は見てみたいのが東北三大祭りではないでしょうか。3つとも8月上旬の開催です。
- 青森ねぶた祭
- 仙台七夕まつり
- 秋田竿灯(かんとう)まつり
旅行社の多くが、新幹線のチケットやホテル宿泊を含めたパッケージツアーを販売しているのを見ます。クルーズですと、混み合わず余裕で鑑賞できる利点があるのです。
初代飛鳥のクルーをしていた時に、一度ねぶた祭に同行したことがあります。夜間運行を鑑賞したのですが、飛鳥のお客さまには「桟敷席」が特別に確保されていました。
東北の夜とはいえ、やはり暑いですから終了後はシャワーを浴びて冷たいドリンクでも飲みたいもの。客船なら、帰船時に冷たいおしぼりが配られ、夜食や冷たい麦茶なども用意されていますから極楽です。
2022年は「にっぽん丸」や「ぱしふぃっくびいなす」が東北祭のクルーズを運航するようですね。今年は無理でも、いつかどうぞお出かけください。
また海外では夏限定のイベントしてミリタリー・タトゥーという軍楽隊による音楽の祭典があります。スコットランドのエディンバラ城内で毎年行われ、世界40か国以上のバンドやパフォーマーが参加。2022年は8月5日~27日に開催され、20万人以上が訪れると予想されています。
タトゥーは刺青ではなく軍隊の帰営ラッパのこと。スコットランドの民族衣装キルトを着用した楽隊がバグパイプを演奏しながら行進する様子は荘厳で、エリザベス女王など、過去にも多くの王室関係者が参加されました。
夜9時から開演ですがクルーズなら送迎付きなので遅くなっても心配要りません。英国一周クルーズでエディンバラに寄港する客船が多く、キュナード、プリンセスクルーズ、サガクルーズ、アザマラクルーズが鑑賞ツアーを通年提供しています。
スポーツ観戦:F1グランプリなど
2022年のモナコF1グランプリは5月29日(日)に開催されます。まばゆいコートダジュールの海岸付近には、世界中からファンが押し寄せます。客船も例外ではなく、小型高級船シードリームⅠや帆船ロイヤル・クリッパー、体験型観光を提供しているアザマラ・パシュートなどが集結します。
モンテカルロ港マリーナには豪華クルーザーも停泊し、広範囲に観覧席が設置されてF1モードに。観戦後は近くのニースやカンヌ等フレンチリビエラ海岸をクルーズし、「セレブ気分」を味わうこともできますね。季節も5月でベストシーズンです。
今年3月下旬、イタリアのMSCクルーズはF1のクルーズパートナーとして2022年から数年契約をしたと発表しました。すなわち同社の客船が世界のグランプリ開催地近くに寄港して、レース観戦の機会を提供しよう、というわけです。2022年はマイアミGPも初めて追加されるとか。客船がツアーで行くには便利な場所ですね。