沖縄返還50年
石垣島に続いて今回も沖縄の寄港地、那覇をご紹介。沖縄がアメリカ合衆国から日本に返還されてから50年が経ちました。コロナ下で海外旅行に行くのが難しく、また躊躇した中、沖縄は行ってみたい旅先の一番人気。那覇の街を歩いているとそこここにアメリカンな雰囲気を感じ、行く度に異国に触れた気持ちになるのは私だけではないと思います。
クルーズでも沖縄は注目の寄港地です。国土交通省が発表した2019年 港湾別のクルーズ船の寄港回数第1位は那覇です。
那覇の客船ターミナル
岸壁は何ヶ所かありますが、大型船は若狭地区の客船ターミナルに着岸する事が一番多いと思います。街の中心、国際通りまで歩いても20分程度。船会社によってはシャトルバスが運行されています。
船の到着に合わせターミナル一階には観光デスクがオープンし観光、交通機関、グルメなど様々な案内をしてくれますので、ぜひ利用してみてください。
首里城とノートルダム寺院
那覇には多くの観光スポットがあり、ガイドブックやテレビの情報番組などでもよく紹介されているので皆さんご存じと思います。そんな中でも2019年10月に火災で消失した首里城は年間200万人以上が訪れていた、那覇の最も代表的な観光スポットです。
テレビでみた火災風景はとてもショッキングなものでした。同時にわずか半年前に起きたフランス、パリのノートルダム寺院の火災を思い出しました。いずれもユネスコの世界文化遺産に登録されている国を代表する建造物です。そんな文化遺産が瞬時に焼失してしまう火災は本当に恐ろしいと事だと思いましら。
世界文化遺産 首里城
火災と共に約500点の文化財も焼失してしまったと言われていますが、元々焼失した正殿は以前あった正殿が第二次世界大戦中に焼失し、その後再建されたものです。
その為、正殿そのものは世界文化遺産には指定されていません。その正殿の下に残る正殿基壇の遺構が世界文化遺産です。琉球王国のグスク及び関連遺産群にあげられる9か所の中の一つとして2000年に認められたものです。
その遺構から、正殿は過去に少なくとも火災など何らかの理由で7回建て替えられていることがわかっています。今回の火災で8回目の立て替えになるという事ですね。復元作業は着々と進められ、正殿の復元は2026年完成予定。今夏からは正殿復元エリア工事の一般見学が可能になるそうです。工事途中が見学できるとは画期的でとても興味深いですね。
那覇のグルメ
那覇には美味しいものが沢山あります。行列ができるようなお店もあります。私が一番沖縄を感じるグルメスポットは那覇の中心地、国際通りからほど近い第一牧志公設市場です。戦後間もない頃の自然発生的な闇市に端を発し、1950年(昭和25年)に開設。那覇の大市場(ウフマチ)として、マチグヮー(那覇市中心商店街)のシンボルであり、市民・県民の台所として地域に愛されてきました。
近年は沖縄の食文化を継承する拠点施設として、国内外の観光客からも人気を集める県内屈指の観光スポットでもあります。一階では様々な食料品が販売されています。特にお魚屋さんは必見で色鮮やかな熱帯魚の様な魚たちやレインボーカラーのロブスター、大巻貝などが売られ、観光客の人気の撮影スポットにもなっています。
それ以外にも、ジャスミンティーはさんぴん茶として売られ、沖縄ならではのヨモギやモズクの天ぷら、お得価格のトロピカルフルーツ、月桃の葉で包み蒸した優しいお味のお餅「ムーチー」。もちろん豚肉は頭からしっぽまで売られています。
残念ながら現在は建て替え中で、新市場の建設工事期間中は旧市場から北西100mほどの仮設市場で仮営業中です。2023年には新設された市場が再開予定です。
那覇の名産品
これも沢山あります。国際通りを歩けば様々な土産店が続きます。修学旅行で訪れる高校生も多いようで旅の思い出探しで大賑わいです。沖縄ならではの素材を使ったお菓子、マンゴーをはじめとするトロピカルフルーツ、塩、お茶、醤油、豚肉製品、海ぶどうやモズクなどもお土産品として売られています。
琉球ガラスややちむん焼きなども趣があり、見ているだけでも楽しいものです。第一牧志公設市場を先に進むとやちむん通りに入ります。やちむん焼きのギャラリーやお店が並びます。器巡りの途中で壺屋焼窯元に立ちより陶芸教室に参加する事もできます。沖縄の土に触れ、シーサーやカップ、皿などの器作りを楽しむのも一考かと思います。
是非、お気に入りのお土産を見つけてください。
船に戻れば
寄港地での一日を過ごし、船に戻れば狭いながらも楽しい我が家が待っていてくれます。これは石垣編でも同じことを書きました。
寄港地観光も楽しいですが、自分たちの部屋に戻った時のあの安心感は、やれやれといった所ではないでしょうか。寄港地から戻る日が一日一日増えていく度に自分達の部屋が我が家となっていきます。乗務員たちも「お帰りなさい。」と迎えてくれ、きっとあなたも素直に「ただいま。」と言っているのではないでしょうか。