日本でも外国でも、繰り返し行きたくなる土地がありませんか。たとえば京都でしょう。春は梅や桜、夏は大文字の送り火、秋は紅葉など季節によって楽しみ方が違うので人気の観光地になっていますね。
海外ではロンドンやパリがその代表的な例。学生の頃に行ったけれど、次回は友人または家族と行けばきっと新しい発見があるはずです。
クルーズも同じだといえます。またあのクルーズに行ってみたい、とリピートされる方が多い海域が多くあるのです。代表的な3つをご紹介しましょう。
常夏のカリブ海
写真は2011年1月のディズニー・ドリーム(約13万トン)の命名式で撮影されたものです。当社にとって3隻目になる本船は、姉妹船マジック号、ワンダー号より約4割大きくなりました。
ファミリーに絶大な人気のディズニークルーズ船だけではなく、多くの客船が通年で運航しているのがカリブ海クルーズです。メキシコを含む西カリブ海や欧州各国の植民地時代の面影を残す東カリブ海など多彩なコースが選べ、日数も3~14日などと船社によってさまざま。特に北半球の冬が人気で、避寒の目的でホリデーを楽しむ方でいっぱいですよ。
温暖な気候と美しい海は人々を魅了するのに十分ですから欧米人は冬休みに毎年カリブ海クルーズと決めている家族もいるほど。同じ船社でリピーターのポイントを貯めたり、違う客船を選んでサービスの違いを比べるのも一案ですね。ハリケーンが多い6~11月を避けるとよいでしょう。
避暑に最適のアラスカクルーズ
さて夏といえば、何といってもアラスカクルーズが一押しです。業務乗船で何度も乗りましたが毎回違う発見がありました。デッキから白頭鷲が見えた、氷河が崩れ落ちる大音響に驚いた、寄港地ツアーのサーモンベイクが一生の思い出になった、などなど。
クルーズは水もの、とはよく言ったものです。船上での楽しみはいつも流動的で、アラスカでは楽しい出来事が待っていました。国立公園から派遣されたパークレンジャーが氷河の到着前に講義をしたり、「熊が見えます!」などと船内放送でアナウンスも。
バンクーバーから発着の定番クルーズのほか下船後にアラスカ列車やデナリ国立公園を楽しむツアーも選べます。緑の森林地帯と白い氷河という大自然が味わえ、多くの野生動物にも遭遇できる可能性があるので癒されるクルーズです。都会に住む人々がまた行きたくなるのも不思議ではありません。
アラスカクルーズの老舗といわれるプリンセス・クルーズやホーランド・アメリカ・ラインはどの港でも便利な場所に着岸することが多く、また寄港地ツアーも充実していて評判ですね。またクイーン・エリザベス(キュナード)も、夏はアラスカに河岸を変えていますから、日本発着クルーズとは違った楽しみを発見できることでしょう。
文化と歴史の宝庫は地中海にあり
地球環境を守る規制が更に厳しくなってきました。
大型客船を拒む港が増えているのも事実です。その代表的な港はイタリアの「水の都」ベニスでしょう。かつては全ての客船が写真のようにサンマルコ広場を船上から眺めることができました。しかし21年8月1日からイタリア政府が大型船の規制を開始。
2万5千トン以上、全長180m以上の客船ですとラグーン(干潟)の環境を守るためサンマルコ広場付近の運河を航行できなくなったのです。代わりにベニスから数キロ離れたマルゲラ港に停泊します。
今までと同じように、ベニスの入出港を船上から楽しむならば小型船を選べば全く問題ありません。
シルバーシー・クルーズ、シーボーン・クルーズ、シードリーム・ヨットクラブそして帆船のスター・クリッパー、ウインドスター・クルーズなどの各社が理想的ですね。
大型客船ならばマルゲラ港の岸壁からベニス市内へ向かうシャトルボートが運航されるはずですからサンマルコ広場の散策やショッピングは楽しめます。
地中海クルーズといえば、バルセロナ(スペイン)やモンテカルロ(モナコ)、ピレウス(ギリシャ)、リスボン(ポルトガル)、イスタンブール(トルコ)、バレッタ(マルタ)、リマソール(キプロス)などの寄港地があり、広域なクルーズエリアとなります。
世界遺産の遺跡を訪ねたり、ブランド本店に足を運んでショッピングしたり、地中海ダイエットなどグルメを楽しむこともできるでしょう。温暖な気候であることから、通年クルーズが可能。年末年始に家族と行ったり、フライト代が安い時期に友人二人で出かけたりと都合に合わせ時期を選べるメリットがあります。クルーズ専門の旅行社に相談するなどして、ベストな客船と航路を選びましょう。