2024年は約15隻もの客船が就航する予定になっています。たとえ直ぐ乗船する予定はなくても紙面のうえで、少し「お試しクルーズ」を楽しんでみませんか。今回は気になる3隻を選んでみました。デビュー順にご紹介しましょう。
アイコン・オブ・ザ・シーズ
クルーズ業界で最も注目されているのはおそらく本船でしょう。2024年1月に史上最大の客船として誕生するからです。約25万トン、最大乗客数は約7600人、乗組員を含めると約1万人近くにもなる超メガシップ。
1912年の4月に就航したあのタイタニック号はたった約4万6千トンでしたが、当時は世界最大でした。時代は変わりましたね。
大きさ、多様性をエンジョイする客船
もちろん乗船や下船に時間もかかるでしょうがこのサイズでしか味わえない醍醐味があります。
- 船内にある8つの「街」を訪ねよう
- 40以上のダイニングやバーをチェック
- 「3歳でも100歳でも」楽しみを発見できる
7日間で地中海やエーゲ海、カリブ海、アラスカをクルーズしますが寄港地で上陸せずに洋上のテーマパークを心ゆくまで堪能できるかもしれませんね。
クイーン・アン
5月にはクイーン・エリザベスの妹船がデビューするのも話題になっています。クイーン・アンは約11万トン、乗客約2996人で同型のエリザベスやヴィクトリアよりも少し大きめです。
2024年で創立183年を迎える英国の伝統あるキュナードの新造船は、どのように楽しめるでしょうか。
ラグジュアリーを極める船旅
ずばり格式と新旧あわせたアート作品や船内設備、ホワイトスター式のサービスだといえるでしょう。
今のところエリザベスのように日本寄港はないため英国の母港サザンプトンなどから乗船することに。
ということは英国人や欧米の乗客が多いクルーズになりますね。よって英国客船という雰囲気がとても強く味わえるはずです。
- 当社249隻目の客船を体験する
- 4300点もの船内アート作品を堪能
- 新しいインド料理店を試したい
そしてリピーターの皆さんは姉妹船との違いを見つけたくなるでしょう。2022年12月ロンドンで、船内アートのお披露目があり参加してきました。
クイーンズルームに飾られるアン女王の肖像画など、全てがモダンに感じられました。グランドロビーもも木目調が中心だった他の3隻の姉妹船と違って、白が基調色になっているよう。当社が目指す新しいコンセプトをクイーンアンの船上で感じられます。
就航記念として、最上級のクイーンズグリルではミシュランシェフによるお祝いガラメニューが提供される予定です。フランス人のミッシェル・ルー氏は英人気TVシェフで2つ星レストランの経営者。
2020年は旗艦クイーンメリー2の「食とワインの祭典クルーズ」にも乗船されました。本船で今後ミシュラン級のグルメ料理にお目にかかるチャンスが増えるかもしれません。
ミツイ・オーシャン・フジ
12月にはミツイ・オーシャン・クルーズによる第一船が就航される予定。新造船ではありませんが、従来の日本客船とは大きく違う点がひとつあります。
これをご説明しましょう。シーボン・オデッセイが改装されミツイ・オーシャン・フジになるのですが、2009年に建造された本船は長期クルーズを想定して建造されているのです。シーボン・オデッセイは翌2010年に108日間の世界一周クルーズを行いました。
ミツイ・オーシャン・フジ(約3万2千トン)は2024年12月に就航し、翌2025年に90泊の南米ワールドクルーズに就航すると発表しました。
1月9日~4月9日横浜発着です。日本発着の世界一周クルーズは何度か他船で行われましたがロングクルーズ用に建造された客船ではありませんでした。しかし本船はキャビンをはじめ食品や貯水タンク、燃料など長い航海日にも適用する十分なスペースを備えているのです。
ミツイ・オーシャン・フジに乗船したら気がつくことでしょう。船内のゆとりある空間、ラクラクな荷物の収納、そして全客室28平米以上がスイートであるという事実に。ロングクルーズのために建造された客船はどう違うのか。本船を歩いて確かめていただきたいと思います。
またメインダイニングは好きな時間に行けるようになり予約制有料レストランも出来るそうですね。「美味なる船」として知られる当社ですから、専門の職人による毎日の焼きたてパンも見逃せません。
ミツイ・オーシャン・クルーズは新造船2隻も発注していて2027年に第一船が就航される予定です。こちらも今から楽しみです。