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TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
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持続可能なクルーズのために

2024.06.19
クルーズエッセイ

最近は地球温暖化という言葉をよく聞きます。残念ながら悪化してきているようで2023年には「沸騰化」とまで報道されていましたね。次世代のためにも、世界中で早急に対応することが必要です。

クルーズ業界でも、温室効果ガスの排出を減らした客船が増えたり、入港中は陸上から電気を供給するという取り組みも始まりました。私たちもクルーズ中に協力できないでしょうか。たとえ小さなことでも、数百人や数千人にもなれば大きな違いとなるはずです。持続可能なクルーズをめざす具体的な例を考えてみましょう。

客室で心がけたいこと

キャプション:MSCエウリビアの船内 撮影:吉田あやこ

写真は2023年に就航したMSCクルーズの最新エコシップです。プロムナード天井の「海を守ろう」というメッセージが印象的でした。客室には船内で浄水された飲料水がガラス瓶で置かれ毎日の補充も。脱プラスティックですね。私はいつも客室で以下のような工夫をしています。

ペットボトルの飲料水を減らす

前述のように全ての客船が客室内で飲料水を無料提供しているわけではありません。船内のあちこちで水のサーバーを用意している場合もありますね。水筒やマイボトルを持参すればこれらをうまく利用できます。また浄水フィルター付きボトルを持って乗船する方も増えてきました。私は棒状の備長炭を持参しマイボトルを使って水道水を濾過しています。

タオルやシーツの交換を最小限に

小さいタオルは毎日交換して欲しいけれど最大のバスタオルは隔日でいい、という方もいらっしゃるでしょう。レールにかけ直して「交換不要」というメッセージを伝えたいものです。

バルコニーにモノを干さない

もちろん多くの方がご存じと思います。環境保護の観点から船上から海へ如何なるモノも落とすことはできません。タバコの吸殻や食べ残し品、洗濯物やレジ袋など。客室にバルコニーがあればちょっと干したいな、という誘惑に駆られるかもしれません。

水着や手洗いした下着など。終日航海日で晴天なら私も同感です。でも万が一それらが落下したら海に棲む生物にとって「異物」は命取りになる事を思い出しましょう。

船内で工夫できること

キャプション:食べられる量を頼む 撮影:吉田あやこ

次に、一般的なクルーズライフを見てみましょう。飲食や洗濯、買物でも違いを作れるかもしれません。

フードロスを考えたい

ブッフェでは少なめにとって必要なら「お代わり」することを多くの方が心がけていると思います。レストランで出てきた量が多かったら?

1)ウエイターに頼んで減らしてもらう

2)同席の方にお裾分けする

あまり食べられない時は前菜やスープ、サラダ、蒸した野菜、チーズ等だけで小食の日にすることも。

紙コップや木製スティックの使用を減らす

代替えとして、布ナプキンやスプーンを利用します。

必要なものだけを取る

ブッフェ等でケチャップや辛子などの小袋が出ていることがあります。その時に使う量だけ貰う習慣は環境にやさしいといえるでしょう。紙ナプキンも同様ですね。

セルフランドリーの使用

たとえ無料でも利用を減らしたいものです。汚れが目立たない柄物や乾きやすい素材を選びましょう。洗濯時間が減ればクルーズの楽しみも増えることになります。

船内ショッピング

船名や船社名が袋に付いていたら嬉しいものです。でも最近は外国船などでロゴ無しバックをしばしば見聞します。もし無地なら袋を断ってラッピングは自分でしてお土産にしたら如何でしょうか。

乗船時の荷札タッグ

節約のため下船時も同じタッグを使用する船社が出てきました。よって乗船後すぐに捨てないで指示があるまでキープしておきましょう。 

寄港地で考えたいこと

キャプション:バスを使わないツアーもあり 撮影:吉田あやこ

船内だけではなく寄港地でもエコな選択ができます。

観光バスを使わず徒歩観光や自転車のツアー

昨夏に友人がおもしろいツアーに参加しました。北欧クルーズでワンちゃんのお散歩をしたそうです。ノルウェーのある港で犬ぞり用のハスキー犬を連れ森を散策したとか。参加者は犬好きの方ばかりで、ぐいぐい引っ張られてとても楽しかったそうです。世界の各港では、環境に優しいツアーを次々に紹介しています。オプショナルツアーを選ぶ時は、何か新しいツアーはないかな、と探してみませんか。

オーバーツーリズムの問題

有名観光地が人気シーズンを迎えますと観光客であふれかえることが問題になっています。地元住民に迷惑をかけ、環境にも影響を与えてしまいます。イタリアのベニス、スペインのバルセロナ、日本の京都などがその一例です。

客船も入港する際にサイズ制限があったり事前にオンライン予約が必要な遺跡なども出てきました。乗船前によく調べ目的にあった客船やオフシーズンを選ぶようにしたいものです。

上陸しないという選択もあり

寄港地に着いたら船内でゆっくり過ごすのも一案。殆どの方が上陸したら、船内はガラガラでしょう。今まで楽しめなかった場所やスパなどを「独り占め」することができるかもしれません。体を労わる日にもなりますね。まず自らのメンテナンスに心を配り、そしてなおかつ、環境にやさしい人になりませんか。

執筆者 | 吉田あやこ
クイーン・エリザベス2と初代飛鳥元クルー、現職はクルーズアンバサダー。
クルーズバケーション社のコーディネーターを経て現職。英国在住30年。
クルーズガイド取材アシスタントなどを含め、世界の客船約100隻に35年の乗船経験あり。
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