MENUCLOSE
検討リスト 閲覧履歴
03-6453-6681 10:00〜17:00 ( 土 / 日 / 祝 休業 ) メールマガジン登録 資料請求・お問い合わせ
TRAVEL NOTES
クルーズ旅行記
ホーム - クルーズ旅行記 - クルーズエッセイ - 国内クルーズの後は 注目の客船でヨーロッパへ!

国内クルーズの後は 注目の客船でヨーロッパへ!

2024.12.11
クルーズエッセイ

今までクルーズに興味がなかった方もテレビショッピングのチャータークルーズで船内の様子や楽しみ方を知るきっかけになった「MSCベリッシマ」。私の周囲でも「乗ってきました」という方が意外に多くいて、驚いています。

美しいスワロフスキーの階段で写真を撮ったり、色々なイベントやショー、豊富な選択肢の食事などを満喫、寝ている間に移動して次の寄港地へ行き、日本周遊をラクに満喫してくれたようです。

広いプロムナードは2層になっており、大きなシャンデリアが輝きます。 撮影:藤原暢子

MSCの新型客船でヨーロッパへ!

現在、MSCクルーズの中で一番新しい客船が「MSCワールドエウローパ」。2022年11月に就航した船ですが、同社初のLNG燃料(天然液化ガス)を使って航行する客船です。大きさは21万5863トン、乗客定員は6,762人。17万1,598トンで、乗客定員5,655人のベリッシマよりかなり大型で船型や内装も違います。

流線型の優雅な船体。真ん中から後ろはY字になっています。 撮影:藤原暢子

MSCワールドエウローパの、船名にある“エウローパ”(イタリア語でヨーロッパ)のとおり、同船は通年地中海クルーズを主に行っています。航路の多くは、バルセロナ(スペイン)、マルセイユ(フランス)、ジェノバ(イタリア)、チビタベッキアもしくはナポリ、パレルモまたはメッシーナ/シチリア島、バレッタ/マルタ島を7泊でめぐるという黄金コース。個人旅行なら、シチリア島とバレッタ以外、どの港からでも乗船することができるので、スケジュールなども立てやすいのが嬉しいところです。

船尾は吹き抜けのプロムナード。先に見える円形の“くねくね”が「ザ・ヴェノム・ドロップ@ザ・スパイラル」撮影:藤原暢子

ベリッシマも美しい客船ですが、MSCワールドエウローパは流線型の船内で、船体中央から船尾にかけてY字の吹き抜けになっている不思議な造りです。

船内プロムナードの巨大LED。全体的に流線型なのが美しい。 撮影:藤原暢子

20デッキから8デッキまで服のまま74メートル下まで滑降できる筒形の滑り台があり、それを滑り終えると広々とした船尾が楽しめる屋外の「ワールド・プロムナード」に着くので、高いフロアに上らずして、海を近くに感じることができます(屋外にカフェやショップなども揃います)。

Y字の後方エリアにはワールド・プロムナードや船尾からの航跡が眺められる客室もあります。

船尾の吹き抜けプロムナード側の客室バルコニーからの眺めはこんな感じ!撮影:藤原暢子

もちろん船内のアトリウムも広々。ベリッシマ同様、天井の巨大LEDスクリーンは時間によって色々な動画や写真を映し出します。環境に配慮した同船に私が初めて乗り込んだ時は、天井いっぱいにクジラたちが泳いでいて、まるで海中にいるようでした。「海で楽しませてもらうのだから、この美しい海や海の中の動物を守らなくては」と思ったのを覚えています。

新しいコンセプトのスペシャリティー・レストラン

船が大きい分、施設も多く、ユニークなものが揃います。スペシャリティー・レストランは6つ。新しく、ユニークなレストランを2つご紹介しましょう。

一つは地中海風魚介レストランで、入り口は魚市場のように新鮮な魚が並び、魚介のグリルがメイン。それにギリシャ風の付け合わせがつきます。

「ラ・ペスカダリア」の入り口はまるで魚市場のよう。店の横には魚介のフリットなどテイクアウトができるカウンターも。 撮影:藤原暢子
新鮮な魚介をグリルで。レストランや付け合わせはギリシャ風。撮影:藤原暢子

そして、「シェフズ・ガーデン・キッチン」は船上で育てたハーブや野菜を使用するレストラン。スウェーデンのミシュランシェフとのコラボレーションで実現し、店内やテラス席まわりには水耕栽培のハーブや野菜を見ることができま

肉や魚と一緒に、船上で育てたハーブや野菜が食べられる「シェフズ・ガーデン・キッチン」。未来の客船のよう。撮影:藤原暢子

「海渡寿司」やステーキハウス「ブッチャーズ・カット」、メキシカンの「オラ!タコス&カンティーナ」などのスペシャリティー・レストランはベリッシマにもありますが、インテリアなども違うので、それらもぜひのぞいてみてください。

メイン・ダイニングもエレガントで4つあるのでどのレストランになるか楽しみですね。

4つあるメイン・ダイニングもシックでおしゃれ。美味しいコース料理がいただける。撮影:藤原暢子
メイン・ダイニングのコースはクルーズ代込みとはいえ、盛り付けも味もばっちり。撮影:藤原暢子

紅茶から船上醸造ビールまでドリンクも充実!

レストランだけではありません。同船には飲み物にもこだわりがあります。

「ラジ・ポロ・ティーハウス」は南国の老舗ホテルのラウンジのような雰囲気の中、さまざまな種類の紅茶や、夕方は3段皿のアフタヌーン・ティーが提供されます。

「ラジャ・ポロ・ティーハウス」で夕方にいただける3段皿のアフタヌーンティ。航海日にのんびり楽しみたい。撮影:藤原暢子

このティーハウスの内外にはいろんな国から紅茶が英国に運ばれた歴史や輸送用の道具、実際の茶葉の香りをあれこれ楽しめるところもあり、没入体験が叶います。

ティーハウス内も外も紅茶の歴史や種類を学んだり、色々な国から英国に輸入していた時のグッズを展示しているので必見。撮影:藤原暢子

コーヒー派なら「コーヒー・エンポリアム」。色々なコーヒー豆を好みの抽出方法で頼むことができます。

そしてアルコール。なんと船上初のビール醸造所があります。「マスター・オブ・ザ・シーズ」で、海水を淡水化して造った3種類のクラフトビールを飲むことができるのです。このパブでは実際にビールを造っている醸造タンクも見ることができます。

海水からビールを醸造。醸造タンクを見ながらぜひ3種類のビールを飲み比べたい。撮影:藤原暢子

 船上でビールを醸造するというプロジェクトはかなり困難で、MSCとイタリアのビール醸造会社の創設者たちにとっては創意工夫が求められるかなりのチャレンジだったそうです。海水からできたビール、ぜひ味わってみてください。

同パブは2階建てで、上のフロアは「ザ・ジン・プロジェクト」というバー。70種類以上のジンを味わうことができます。

多彩なジンと風味を与えるボタニカルが揃うので、自分で好みのジンを作ることもできます。

その他、ミクソロジー、スピリッツ、シャンパンなどのバーもあるので、本当に多種多様なお酒が味わえますね。

大人も満喫できるエンタメ施設やショー

ベリッシマはキラキラとした印象ですが、同船はあえてシックな雰囲気もあります。ただ、エンターテインメントは「5Dシネマ」(10名ほどでゾンビなどと戦う)や、車をぶつけ合って遊ぶ「バンパーカー」、前出の74メートルを服のまま滑降できる「ザ・ヴェノム・ドロップ@ザ・スパイラル」など、大人もトライしたくなる施設があるのが面白いところ。

色々なショーも各所で行われていて、MSCならではのクオリティーの高さです。

各所で色々なショーが行われている。シアターは大規模な舞台装置で迫力満点!撮影:藤原暢子

リラックスをして過ごしたい人は1,286平方メートルを誇る「アウレア・スパ」へ。タラソテラピー・プールや各種サウナ、コールドルームなどが充実。もちろん各種フェイシャルやボディ・トリートメント、マッサージなどの施術も種類豊富に揃っています。

リラックスの時にゆっくり過ごしたい「アウレア・スパ」。温度の違うジャグジーや各種サウナが充実撮影:藤原暢子

もちろん、MSCの客船らしく、子供も年齢ごとに遊べる施設やアクティビティーも揃っています。

船上の屋外プールエリア以外にも、のんびりくつろげる室内プールやジャグジーが揃う空間もあり、憧れの地中海を巡りながら、船内施設をめぐりつくすのは忙しい!と思ってしまうほど、ユニークで豊富な施設があります。

屋内プールも木に囲まれたジャグジーや外が見えるジャグジーなど色々あって自分スタイルでくつろげる。撮影:藤原暢子

人気の「MSCヨットクラブ」はさらに豪華に

充実の施設を楽しみながらも、専用のレストランやラウンジ、特別なサービスが受けられるワンランク上の「MSCヨットクラブ」のカテゴリー。同船ではヨットクラブ専用スペースが、船首の19〜22デッキと4フロアに拡充。専用ラウンジ、レストランに加え、グリル&バー、屋外にカバナやプールもあり、抜群や、静かに特別なサービスが受けられます(ベリッシマで人気のスワロフスキーの階段は、同船ではヨットクラブ内のみ)。

4フロアを使ったMSC最大の「ヨットクラブ」。外にバーやグリル、プールやカバナがあって、サービスも極上。撮影:藤原暢子

特別なクルーズの時には、ぜひこの極上の「MSCヨットクラブ」を利用してはいかがでしょうか(ヨットクラブの客室は多くはないので早めの予約が必須!)。

大きく優雅でも地球に優しい客船

施設もハードもユニークで美しい同船ですが、地球環境にかなり配慮した客船でもあります。客室のゴミ箱も、紙、プラスチック、食べ物など分別して捨てるようになっています。MSCは今後も海などの自然や寄港地にも環境を配慮した客船していくとのこと。

そんな革新的な「MSCワールドエウローパ」で憧れの地中海をぜひクルーズしてみませんか。

執筆者 | 藤原暢子
長崎生まれで、父は元船医、姪は客船元乗組員という海のDNAを持つ一家。1998年に英国の客船で横浜から英国まで世界半周をし、改めて船旅の魅力に開眼。フリーの編集者からクルーズ取材、撮影、執筆の仕事を徐々に増やす。2004〜2010年、2017〜2019年と約10年間、(株)海事プレス社の客船情報誌『CRUISE』の編集長を務めつつ、さまざまな媒体で国内外のクルーズを紹介(現在は同誌プロデューサー、クルーズ・ジャーナリスト)。25年間で約120隻の客船で80カ国をめぐる。仕事以外の休暇もついクルーズへ。宝物は今まで船上や寄港地で出会った人々。
この記事が気に入ったら
「いいね!」
メルマガ登録はこちら
あなたに感動の船旅に、役立つ情報をお届けしております。
クルーズ検索 CRUISE SEARCH

CONTACT お申込み・お問合せ・資料請求

お電話でのお問い合わせ
03-6453-6681

10:00〜18:00 ( 土 / 日 / 祝 休業 )